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『ラストスタンド』

シュワルツネガー本格復帰作第一弾と銘される本作。

アメリカではこけたと言われているようだが、自分はかなり楽しめた。

傑作アクション映画! とは言えない。しかし、ありきたりだが構成にひと工夫こらしてあるストーリー。ド派手な大仕掛けはないものの、たとえば中盤でのシュワちゃん大暴れのシーン設計などは実に秀逸であり「これ……いけんの?」という不安を見事に払拭。観客の「あっ」「あー……」「えっ!?」ていう気持ちを適度に拾ってくれている監督のサービス精神が全編に行き届いていて、とても楽しい映画であった。

とはいえ一時期のシュワルツネガーが備えている過剰な火力は身を潜めていて、そこが残念といえば残念ではある。

血痕、銃創=絆のモチーフはお前イーストウッドかよとか思うし、最新スポーツカーをスマートに乗りこなす死刑囚と、ボロボロにしてしまうシュワルツネガーの対比(またこの死刑囚がちょっとロバート・ダウニーJr.っぽいんだよね)、往年のアクションスターだけが持ちうる作品外部の映画記号の引用など、ただシュワルツネガーを使うぞという映画に終始してない点もよい。

ここ逆に不足してね? もったいなくね? と物足りない部分もなくはないが、冗長にやるより107分にまとめたことの方がずっと良い。

『アイアンマン3』に本作と、楽しい時間が過ごせてよかった。