『デイズ・オブ・サンダー』

監督 トニー・スコット
脚本 ロバート・タウン
音楽 ハンス・ジマー

ロバート・タウンは『天国から来たチャンピオン』、『チャイナタウン』、『俺たちに明日はない』など。

冒頭、ウミウシの鳴き声と朝焼け前の暗い海からレース場のカットを重ねていく。ちょっと気の抜けたBGMと徐々に明るくなっていく画面、ぽつんと清掃する職員、徐々に集まってくるレース客。増えだした人々とともに、徐々に盛り上がるBGMと、またそれにあわせてはためく旗、旗、旗。完全に観客の気持ちが乗ってきたところに、グンとアガるBGM、ピントの合ってない満員の観客席。ピン合わせと同時に溢れる歓声、タイトル「DAYS OF THUNDER」!

そこからはパドック! ロングから一気に近づくカメラ。作業風景を映すそのカメラは『トップガン』を思い出させる。望遠で大挙するレース関係者を映しつつも、点景でかっこよくライティングされたヘルメットのショットなども忘れない。徐々に昂まるレース前の空気、そして中継とともにレーサーたちも顔を見せ始め……といういかにもトニー・スコットっぽい見せ方。大好き。

ストーリーはザ・男たちの青春といったところだが、ライバルとの打ち解け方が超クールだったり、新しいライバルが現れるシーンも、ちょっとだけこちらの想像していないがしかし、実に自然な登場の仕方で燃える。

シリアスな展開やラブストーリーも当然含めるが、その辺りがウェットになりすぎず、かといって軽すぎることもなく心地よい。上手い脚本とはこうも自然なのだな、と感嘆させられる。

いかにも80年代後半のハリウッド青春モノって感じの良作。本作は90年の作品だが。